「歯科医院はコンビニより多い」というニュースの意味は? | 京橋歯科医院

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「歯科医院はコンビニより多い」というニュースの意味は?

ニュースや記事でしばしば耳にするフレーズに、「歯科医院はコンビニより多い」というものがあります。

厚生労働省の最新統計によれば、全国の歯科診療所は約6万7千軒。これに対し、主要コンビニチェーン(セブン‐イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、セイコーマート、デイリーヤマザキなど)の店舗数合計は約5万6千軒であり、確かに数字上は歯科医院の方が多いことになります。

しかし、だからといって「多すぎるから問題だ」という短絡的な結論にはなりません。この比較はあくまでインパクトを狙った表現だと個人的には思います。必ずしも業界の実態を正確に示すものではないと思うのですが、その理由についてお伝えします。

何かと比べて多いということに何の意味があるのか

コンビニより多いという数字をどう捉えるかですが、美容室に比べると非常に少ないです。全国の美容室数は約25万軒とされ、歯科医院の3〜4倍に相当します。

それでも、美容室の多さを問題視する報道はあまり目にしません。このことからも、「コンビニより多い」という言い回しは、実際の社会的影響よりも、耳目を引くためのフレーズであるといえるのではないでしょうか。

特に「医歯薬系は儲かっている」「儲かっている分野は叩いても構わない」といった悪趣味なニュース記事が多いように思います。もちろんこれは私が歯科分野で働いているという立場から思うものではありますが。

むしろ、歯科医院が多いという事実には、患者さんにとってのメリットもあります。選択肢が豊富で、立地や診療時間、雰囲気、専門分野など、自分の条件に合った医院を選びやすいように思います。

都市部であれば、駅から徒歩数分圏内に複数の歯科医院が存在し、急な歯の痛みや詰め物が取れてしまったなどのトラブルが起きてもすぐに対応できる歯科医院を探すことができるのではないでしょうか。逆に地方だと何かあった場合の転院先や紹介先として大学病院などが挙げられる傾向があるように思います。

業界が抱える現実

とはいえ、業界全体は楽観視できません。全国的に歯科医院の売上は横ばいから減少傾向にあります。背景としては、う蝕(虫歯)罹患率の低下や、予防意識の向上が挙げられます。フッ化物入り歯磨剤の普及や、学校・職場での定期健診の実施により、治療目的で来院する患者数は今後減っていくでしょう。

これはとても良いことで、公衆衛生の成果です。歯科に関わる団体やテレビ、個人の歯科医師や歯科材料メーカーなど長年に渡って予防歯科について声を上げ続けてきた結果だと思います。社会全体にとっては望ましいことですが、従来の「治療依存型」経営モデルでは患者数減少は仕方ないかもしれません。

さらに、経営環境を取り巻くコスト面も厳しくなっています。

・人件費の上昇:歯科衛生士は全国的に人手不足で、採用競争が激化。給与や待遇改善が避けられません。
材料・機器価格の高騰:金属やセラミック材料の価格上昇、CAD/CAM機器やCTなどの導入・維持コストも増加しています。
診療報酬の伸び悩み:社会保険料財源の制約から、保険診療報酬の大幅引き上げは望みにくい状況です。銀歯の治療が治療費より材料費が高くなってしまうという問題が長いことありました。

結果として、「売上減+コスト増」という経営的には非常に厳しい構図に直面しているといえるでしょう。

保険診療の制約と自費診療の自由度

日本の歯科医療は保険制度が充実しており、多くの治療が3割負担(高齢者は1〜2割)で受けられます。しかし保険診療には、治療方法や使える材料に細かい制限があります。

例えば、前歯の被せ物には保険で白いレジン冠が使えますが、奥歯では使うことが出来ても強度で問題が起きる可能性もあり金属冠をすすめることも多いです。見た目や耐久性を求める場合には保険外治療のセラミックやジルコニア、ゴールドが適した素材になります。

自費診療はこうした制限が少なく、より耐久性の高い材料や、精密な治療法を選択できます。オールセラミッククラウン、ジルコニアインレー、マイクロスコープを用いた精密根管治療、短期集中型の全顎治療などは、自費だからこそ可能なケースが多いのです。
「良い治療をしたいのに制度上の制限でできない」というジレンマを抱える歯科医師は少なくなく、治療結果を最重視する患者には自費診療が向いています。

平均残存歯数が示すもの

厚生労働省の歯科疾患実態調査によれば、70歳時点の平均残存歯数は約15本。成人の永久歯は28本(親知らずを除く)ですから、平均して13本は抜歯されている計算です。

これは必ずしもすぐに健康被害が起きるわけではないと考えられていましたが、最近ではオーラルフレイルという考え方が出てきました。簡単に言えば、噛む力が低下すると全身の健康状態も低下するということです。様々な病気の原因になっていると考えられています。噛む力が低下すると見た目の変化、発音への影響など、機能面・審美面で不便を感じる人は少なくありません。歯をできるだけ長く残すことが、健康寿命を延ばすうえで極めて重要だといえます。

ただ、この問題は非常に難しい課題です。歯科医師、歯科従事者にとってだけではなく患者さん本人にとっても簡単に解決することができないことも多いです。例えば生まれつき歯並びが悪い場合、あごの骨に変形がある場合、などは高確率で歯の異常がおきます。

そしてこれはその歯だけを治しても根本的な解決にならず、その場しのぎの治療になってしまいます。

歯科医院選びのポイント

歯科医院が多い現状は、患者にとっては「選べる自由」でもあります。しかし、その選択を誤ると、長期的な健康に影響が及びかねません。選び方の例を少し挙げてみました。

・長期的な機能性・審美性を重視する:自費診療の経験が豊富で、設備や材料の質にこだわっている医院。
費用を抑えたい:保険診療の範囲内で治療を提案してくれる一般的な医院。
予防重視:定期検診やメンテナンスプログラムが整備されている医院。
説明の丁寧さ:治療方法・費用・予後について分かりやすく説明してくれる医院(自費治療中心の医院に多い)。

都市部では専門性を持つ医院が多く、審美歯科・矯正歯科・インプラントなど、自分の目的に合わせて選べます。一方で地方では、子供から大人まで総合的に幅広く対応できる「地域密着型」医院が多い傾向があります。

歴史的な背景と地域差

日本の歯科医院数の多さは、戦後の歯科医師養成数の増加や、都市部への人口集中と密接に関係しています。高度経済成長期には都市部に新しい住宅地や商業地が次々と開発され、それに伴い生活圏内に歯科医院が開業するケースが増えました。結果として、駅周辺や大通り沿いには複数の医院が密集するエリアも多く見られます。

地方では人口減少や高齢化が進み、患者数が限られる中での経営が課題となっています。国民皆保険という制度は「誰もが患者負担1~3割で治療を受けられる」という性質があります。国民の健康状態を保つためにはとても良い制度です。ただ性質上国の予算に基づいた治療のため「インプラント」「セラミック」といった治療は高額になるため健康保険適用外となります。制限のある治療と考えるとわかりやすいかもしれません。

また、地域によって患者ニーズも異なります。都市部では審美歯科やインプラントなど自費率の高い治療が選ばれやすく、地方や高齢化地域では義歯や訪問診療、全身疾患との連携治療などが求められる傾向があります。このため、同じ「歯科医院の数の多さ」でも、地域ごとに経営戦略や提供サービスは大きく異なると思います。

患者行動の変化と医院の対応

歯科医院を探そうと思ったとき、インターネットやSNSで探すことが多くなったと思います。これは歯科医院に限ったことでは無いかもしれません。病院を探す時、旅行先のホテルを探す時、友人との会食のためのレストランを探す時、子犬や子猫を飼う時、結婚式場や葬儀場を探す時などにも事前に調べることは普通です。実際に誰かに聞いた口コミももちろんありますが、口コミと言えばネットの口コミが主流でしょう。

歯科医院でどんな治療をしようか考えて、ホームページを見て、治療のメニューや価格表を比較してから受診することも一般的だと思います。歯科医院も従来の立地頼みの集患に加えて症例写真を掲載したホームページやSNSでの情報発信、GoogleやYahoo!といったサイトの管理など色々なことを行う時代になりました。

治療を行っていて思うことがあります。それは美容や審美に対する意識の変化です。美容整形を行う方がとても増えたように感じます。レーザーや薬剤の注射といった簡単なものからメスをつかうものまで幅広く一般的になってきました。歯科の分野で言えば、真っ白な前歯、銀歯からセラミックに変える治療というのがそれに当たるように思います。全体的にきれいにしたいという希望をお持ちの方が増えてきたので歯科医師もそういった方の治療に対応できる設備や技術が求められることが増えたように思います。

さらに、予防歯科の普及や健康志向の高まりにより、「定期的に通ってメンテナンスする」患者さんが増えました。メンテナンス専用チェアを設ける医院や、歯科衛生士を増員して担当制を導入する医院も多いと思います。

また、ある地方都市の医院では、訪問診療と地域イベント参加を積極的に行い、地域の方との関係を深めることで定期的に通ってもらえるように働きかけをしています。都市部では、マイクロスコープや3Dスキャナーなど最新機器を導入し、精密かつスピーディな治療を提供することで、より良い治療を勧めている医院もあります。

まとめ

一言に歯科医院といっても各歯科医院ごとに様々な治療方針があります。(コンビニだって得意な商品やサービスが違います)またネットで事前に色々な事を調べられるようになりました。

治療を受けようと思った時に「こんな治療をしたい」「こういう仕上がりにしたい」と思ったらネットで調べるととてもわかりやすくて便利です。自分にとって良いと思われる歯科医院で相談をしてみて希望と合いそうだったら治療をすることで歯科医院に対する不満も感じにくくなると思います。

実は歯科医院側も患者さんと治療方針のミスマッチにとても苦労しています。例えば外科が苦手で入れ歯が得意な歯科医師はインプラント手術は自分で行いませんし行うとしても外科の得意な歯科医師を呼ぶか他院に紹介することになります。得意な分野ですので歯を抜いた後は入れ歯の治療を勧めたいわけです。しかしどうしても入れ歯が嫌という患者さんが来た場合でも入れ歯の治療を提案することがあります。それだけで「入れ歯の治療は嫌だと言ったのに入れ歯の提案をされた。2度と行かない」★1つといったネット評価を付けられてしまうことがあるわけです。この評価を元に治療を検討する方がいるためネットの評価についてもしっかりと精査する必要があるかもしれません。

余談ですが、今後歯科医院は減少していくと予想されています。現役歯科医師も高齢化しているので引退する歯科医師が多いためです。当然患者さんの人口も減るのですが歯科医師の減少の方が割合が多いと考えられているため、歯科医院で治療を受けにくくなることが今後あるかもしれません。

沢山ある歯科医院からあなたにとって最適な歯科医院に出会えると良いなと思いながら書かせていただきました。

京橋歯科医院

〒東京都中央区京橋1-6-12 NS京橋ビル1F

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インプラント治療

インプラント治療は、従来の入れ歯やブリッジとは違い、天然歯のように美しくしっかりと咬める歯を取り戻す治療法です。失った歯の代わりに人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を装着します。健康な歯を削ることはありません。

施術の価格

インプラント埋入施術

220,000円(税込)〜440,000円(税込) (※治療内容によって異なります。)

施術のリスク・副作用

インプラント治療は必ず外科治療を伴うため、術後の疼痛・咬合痛・腫脹や出血などを生じる事があります。施術時、静脈内鎮静麻酔を行う場合、一時的にふらつきが生じる事があります。上部の人工歯や土台(アバットメント)が外れたり、欠けたりゆるんだりする事があります。また、インプラントも歯と同様に周囲の骨は歯周病のように吸収を起こすリスクがあるので、術後のメインテナンスは必須です。

審美歯科治療

審美歯科治療とは、天然歯のように自然で美しい口元を作ることを目的とした治療です。しかしながら、見た目の美しさの回復は、歯や歯茎の健康はもちろん、咬み合わせなどの正常な機能を持続させることにも貢献しています。主な治療として、歯を削らないホワイトニング、セラミッククラウン・インレーによる修復治療と、表面だけを削るラミネートベニヤなどがあります。様々な目的・処置方法がございますので、審美歯科治療にかかる治療費は、治療法により大きく異なります。

施術の価格

10,000円(税込)〜275,000円(税込) (※治療内容によって異なります。)

施術のリスク・副作用
【ホワイトニング】
ホワイトニング剤の刺激により、歯がしみる知覚過敏の症状がおこる可能性があります。
【オールセラミッククラウン】
金属などのインレーやクラウンと比べると、強度が若干劣ります。
【セラミックインレー】
部分的に削った箇所に装着するため、歯を削る量が比較的多くなります。
【ラミネートベニア】
強い力のかかる臼歯部などに装着すると、割れる場合があります。
【メタルセラミッククラウン】
金属を全く使用しないオールセラミックと比べると、見た目はやや劣ります。
また、金属を使用するため、歯茎や歯と歯茎の境目が変色してくる場合や、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
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