神経を抜きたくない。できる?できない? | 京橋歯科医院

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神経を抜きたくない。できる?できない?

根管治療 歯の根の治療

こんにちは。
複数のサイトで歯科のお悩み相談の回答をしているのですが、割と多くご相談いただき、かつ回答が難しいものに「神経を抜きたくない」というものがあります。当医院でも「神経を抜きたくない」というお声がたまにあり、お気持ちはよくわかるのですが、なかなか難しいこともあります。
今回は、神経を抜くのはどのような場合か、抜いた後はどのような治療を行うのかについてご説明します。

虫歯の分類

虫歯は症状によって以下のように分類されています。

C0:極めて初期の虫歯で、白く色が変わっている/穴や症状はなし
C1:歯の一番外側のエナメル質に小さい穴が開いている状態
C2:エナメル質の内側の象牙質まで穴が開いている状態/軽い痛みやしみがある
C3:歯髄まで虫歯が到達している/何もしなくても強い痛みがある
C4:歯に大きい穴や根本だけ残っている/神経が死んでしまい痛みはない

ネットで調べると、絵や写真で紹介されているものを見ることができるでしょう。
神経を抜くのはC3の状態で、虫歯としては抜歯の手前で、進行性があります。決して初期の虫歯ではありません。

神経を抜く判断は?

何もしない状態で強い痛みが出ている場合、神経を抜く必要があります。
もし神経を抜きたくないというご要望があった場合、当然ながら歯科医師は無理やり神経を抜くことはできません。痛み止めを飲んで過ごすことになるか、ひたすら我慢するかになるでしょう。

痛みがなくなったから治ったのではないか?

神経はとても繊細な細胞です。痛みが出ているのに我慢していると、自然に神経は死んでしまいます。
顎の骨から歯の内部に繋がる神経が死んでしまうと、痛みは徐々になくなっていきます。このときに「神経を抜かなくてよかった。自然に治ったんだ!」と考える方がいます。
しかし、歯の中に死んだ神経の残骸が残っているので、実はとても危険な状態になっています。「神経が死んで痛みがないなら、神経を抜いた状態と同じじゃないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、まったく違います。

神経を抜いた歯はかぶせものが必要

歯は、神経が残っている状態ではしなやかな硬さがあります。
一方で、神経を抜いたり神経が死んでしまった歯は、硬さはありますが脆さもあります。そのため、神経を抜いた歯は基本的に周囲をすべて覆うタイプのかぶせものを装着する必要があります(セラミックの場合、歯を残した状態で大きめのつめものでもよい場合があります)。
かぶせものをしないでそのままにしていると、噛み合う反対側の歯の力がかかり、歯が欠けたり割れてしまうことがあります。表面の小さい部分だけなら欠けても治療することができますが、歯の根のほうまで割れてしまうと抜歯することになってしまいます。

根管治療は歯の寿命を延ばす大切な治療

「神経を抜いた歯」と「神経が死んでしまった歯」の違いは、歯の根の部分に死んだ神経の残骸があるかないかです。
死んだ神経は、細菌によって炎症を起こす原因となります。神経が死んでいるので痛みは感じませんが、歯の根の周辺に炎症を起こし膿が出ます。
しかし、膿を出す出口がないので、周辺組織に痛みが生じ、歯茎に水ぶくれのような膿だまりを作ります。歯の根が埋まっている顎の骨に炎症が起きると、骨はどんどん溶けて、なくなってしまいます。歯を支えている土台の骨がなくなってしまうので、歯はぐらぐらと揺れ、支えることができなくなるので抜歯が必要になります。
いわゆる「神経の治療」は、こういったことにならないように、神経を抜き、神経が通っていた管の部分の洗浄と殺菌を行います。できるだけ無菌状態にして根管充填材という材料を詰め、外部から細菌が入らないようにするのです。
ここまで行ったうえで、歯の形を整え、型を取り、かぶせものを制作して装着します。

かぶせものはどれがいい?

かぶせもののには、さまざまな種類があります。
保険診療のかぶせものは以下のとおりです。
・銀歯
・最近保険適用となったCADCAM冠やチタン冠

自由診療で行う主なかぶせものは以下のとおりです。
・セラミック
・ジルコニア
・ゴールド
・ハイブリッドセラミック
・プラチナ

どの素材が良いかは症例にもよります。
基本的には自由治療のセラミックやゴールドをおすすめしていますが、場合によってはジルコニアが良いこともあります。保険診療でお考えの場合は、丈夫で安価な銀歯がおすすめです。
かぶせものについては、別のコラムで詳しくお話いたします。

神経を抜く必要があるといわれたら

神経を抜く必要があるという診断が出た場合、納得できずにセカンドオピニオンを受け、結果的に神経を抜かない選択をされる方もいらっしゃるでしょう。
すべての歯科医師は、歯科医師国家試験を取得するために歯学部で6年の勉強を経て、1年以上の臨床研修を修了した後に診療にあたります。歯学部の講義内容は近い年代では同じですが、臨床研修では歯科医師ごとに経験や治療方法は異なります。
歯科医師によって診断の基準が違うのはこのためですが、結果的に「歯科医師によって診断が違い、どうしたらいいかわからない」と思われる方も少なくないのではないでしょうか。

例えば、さまざまな要因から神経を残す治療をしても近い将来神経を抜く治療が必要だと考え、神経を抜く治療を提案したA先生と、教科書通りの診察を行い、神経を残す治療を提案したB先生がいたとします。どちらも間違ってはおらず、患者さんがどちらの意見に納得し選択するかの問題といえますが、セカンドオピニオンを受けた歯科医師のほうが意見を言いやすい状況であることが多いでしょう。
A歯科医院に行ったら「神経を抜く処置が必要」と言われ、納得できないのでB歯科医院に行くと「神経を残せる」と言われた。この場合「A歯科医院は誤診だ」と結論づけるのは早計と言えるでしょう。治療時間は限られていて、長時間の説明ができないことも多いです。また、もしC歯科医院やD歯科医院に行ったら、A歯科医院同様に神経を抜く処置が必要だと言われるかもしれません。

そして、神経を抜く抜かないの判断は保険診療で行うか、自費診療で行うかということによっても変わります。使える機材、薬剤、材料に制限のある保険診療では神経を残せないが、自費診療であれば残せるといったこともあります。これは色々な理由があるのですが、患者さん目線からすると【再治療の有無と期間】が大きいかもしれません。保険診療であまり状態の良くない歯の治療を行う場合に、神経を残せるか残せないか判断が難しいことがあります。こういった場合は一旦神経を残すことにチャレンジした上で、もし痛みが出たら神経を抜くということを考えても良いのですが、「治療の期間を長くしないですぐ直して欲しい」と考える人や、一旦神経を残すことにして様子を見ている段階で痛みが出てきた時に「削りすぎたから痛みがでた。治療ミスだ」と考える人もいます。そういった場合は早めに治療が終わることや痛みが出ないようにすることを目的とすると、神経を抜いてしまうことが患者さんの望む治療ということになってしまいます。単純に治療ができるかできないかの判断の前に、患者さんの要望というフィルターがかかってしまうので治療の難易度は上がってしまいます。

自分の希望通りの診断を言ってくれる歯科医院が必ずしも良い医院とは限りません。神経を抜く・抜かないというのは、患者さんの気持ちの問題ではなく「学術的に正しいかどうか」に尽きます。気持ちの整理がつくまでの間、応急処置的な治療をすることはあるかもしれませんが、根本的な問題を解決しなければ結果的に抜歯のリスクは上がってしまいます。
神経を抜くか抜かないかというC3の虫歯で悩むのであれば、定期的に検診を受け、C0〜C1といった初期の虫歯を早期に発見し処置するように努めましょう。C3の状態は、決して初期の虫歯ではありません。たとえ神経を抜いても、長期的に使えるように前向きに考えてはいかがでしょうか?
歯の痛みは歯からの最後のシグナルです。乳歯が抜けてから永久歯に生え変わり、長い間頑張ってきた歯が最後に「痛み」という合図を送っている状態です。この合図を無視せず、しっかりと治療して、かぶせものを装着して長く使えるようにしていきましょう。

ここまでお読みいただいた方は、「できれば神経を残したい」と思っていらっしゃるはずです。答えを正直に言うと、神経を残せるかどうかは、虫歯が神経にどこまで近づいているか、感染がどの程度進んでいるかで決まります。残せる状態なら残しますし、残せない状態で無理に残すと、後から強い痛みや再治療につながります。診てみないと分かりません。

ただ、本当に大事なのはその先です。神経を残せる場合も再治療のリスクが無く良い状態を維持できるかどうかが肝心です。また神経を抜いた歯は脆くなり、再治療を繰り返すたびに削る量が増えていきます。何度でも治療を繰り返すことが出来るわけではありません。

今回の処置で終わりではなく、この歯を10年後20年後も修復し続けられる状態で残せるかどうか。私たちが重要だと思っているのはその点です。

当院ではマイクロスコープとラバーダムを使い、神経を残せる可能性を最大限に探ったうえで治療方針をご説明しています。使用する器具や治療の進め方、費用については▶ 精密根管治療のページで詳しくご説明しています。他院で「神経を抜きましょう」と言われた方のご相談も承っています。

 

他院で「神経を抜く必要がある」と言われて悩まれている方は、診察させていただきますので、いつでもご相談ください。
ご予約は、お電話とネットから受け付けております。

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他院で治療した歯のやり直し・再治療について

この記事の監修者

京橋歯科医院 院長 歯科医師 池村光代

徳島大学歯学部卒業。徳島大学付属病院 歯科口腔外科を経て、2019年に東京・京橋で京橋歯科医院を開業。マイクロスコープとラバーダムを用いた精密治療を軸に、なるべく削らない・抜かない・繋げない診療を行っています。

所属学会ジャパンオーラルヘルス学会/日本口腔インプラント学会/日本歯内療法学会/日本口腔衛生学会/日本顕微鏡歯科学会/日本臨床歯科学会(SJCD)/DABS/EXDI/OAM友の会

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インプラント治療

インプラント治療は、失った歯の代わりに人工歯根(インプラント)を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。天然歯に近い見た目と噛み心地を目指すことができ、まわりの健康な歯を削らずに補えます。

施術の価格

インプラント埋入施術

250,000円(税込)/上部構造 135,000円(税込)〜165,000円(税込) (※骨造成等が必要な場合は別途90,000円(税込)。治療内容によって異なります。)

施術のリスク・副作用

インプラント治療は必ず外科治療を伴うため、術後の疼痛・咬合痛・腫脹や出血などを生じる事があります。施術時、静脈内鎮静法を行う場合、一時的にふらつきが生じる事があります。上部の人工歯や土台(アバットメント)が外れたり、欠けたりゆるんだりする事があります。また、インプラントも歯と同様に周囲の骨は歯周病のように吸収を起こすリスクがあるので、術後のメインテナンスは必須です。

審美歯科治療

審美歯科治療とは、天然歯のように自然で美しい口元を作ることを目的とした治療です。しかしながら、見た目の美しさの回復は、歯や歯茎の健康はもちろん、咬み合わせなどの正常な機能を持続させることにも貢献しています。主な治療として、歯を削らないホワイトニング、セラミッククラウン・インレーによる修復治療と、表面だけを削るラミネートベニアなどがあります。様々な目的・処置方法がございますので、審美歯科治療にかかる治療費は、治療法により大きく異なります。

施術の価格

10,000円(税込)〜275,000円(税込) (※治療内容によって異なります。)

施術のリスク・副作用
【ホワイトニング】
ホワイトニング剤の刺激により、歯がしみる知覚過敏の症状がおこる可能性があります。
【オールセラミッククラウン】
金属などのインレーやクラウンと比べると、強度が若干劣ります。
【セラミックインレー】
部分的に削った箇所に装着するため、歯を削る量が比較的多くなります。
【ラミネートベニア】
強い力のかかる臼歯部などに装着すると、割れる場合があります。
【メタルセラミッククラウン】
金属を全く使用しないオールセラミックと比べると、見た目はやや劣ります。
また、金属を使用するため、歯茎や歯と歯茎の境目が変色してくる場合や、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。

当院の自費診療(インプラント・審美治療・矯正治療など)はすべて自由診療(保険適用外)です。

治療内容・費用・リスクについてのご相談は、お電話または予約ページよりお問い合わせください。
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